遥乃陽 diary

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大野湊食堂 『しあわせのかおり』の小上海飯店が再び……(石川県金沢市大野4丁目125)

映画『しあわせのかおり 幸福的馨香/シンフー・ダ・シンシャン』のメイン舞台の『小上海飯店』として2008年にロケに使用された以後は、ずっと空き家になっていた店舗で、『大野湊食堂/おおのみなとしょくどう』が2014年11月1日から新たにオープンしています。

映画の『小上海飯店』が実に好いムードでしたので、同じような料理店で営業をして欲しいと願っていましたから、オープンした『大野湊食堂』は正に『しあわせのかおり再生計画』って感じで嬉しいです。

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『大野湊食堂』を知ったのは、一時帰国毎に健康検診している町医者の待合室で見ていた、グルメと観光をメインに地元の北陸三県のトレンディを紹介する月刊誌『金澤』2015年1月号の記事からで、早々に春節帰国休暇の終わりが迫る二月下旬の土曜日、妻と二人でランチを食べに行って来ました。

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オーダーしたのは、大野醤油ラーメン二つにチャーハンと蒸しギョーザ。

炒めてパラパラさが楽しいチャーハンと、蒸し餃子のツケダレがピリカラの本場の味で美味しいです。

いっしょに食べた妻は、大野醤油ラーメンが美味しいと気に入っていました。

懐かしいラーメンの味で、シャーシューの旨味が堪らなかったです。

セルフサービスの無料で提供している数種類の御惣菜も美味しくいただきました。

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映画の藤竜也が演じるオーナー料理人の寡黙で頑固な王慶国(ワン・チェングォ)と違い、店主の趙信來(ちょう/ジャオ・シンライ)さんは、明るく人懐っこい感じの方です。

中華料理のバックグラウンドが有る方で、二つ有る中華の予約コースを次回帰国時に食べに行きたいと考えています。

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映画の重要なアイテムになった隠し味に紹興酒を用いた蟹シューマイや、ラストオーダーのトマト卵炒めがコースの選択メニューとして加わえていただけたら、楽しいですし、そして、最低でも3年以上熟成させないと、美味しくならないという紹興酒も、紹興の町の『紹興老酒』を3年モノ、8年モノ、20年モノ、23年モノで飲めれば、更に幸せだと思うのです。

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『小上海飯店』の建物は、高校の弓道同好会のトレーニングの帰路のランニングコース途中に在って、1971年から知っていました。

当時は河口の『おおの大橋』は無くて、海岸道路から大野町の幹線道路へ出るには店の前から大野灯台への水路沿いの道しか有りませんでしたから、ダンプなどの護岸や港口整備の工事用大型車が多く通っていました。f:id:shannon-wakky:20150304233915j:plainf:id:shannon-wakky:20150304233840j:plainf:id:shannon-wakky:20150304233739j:plain

道路は『みなと橋』の袂に一軒だけ在るこの建物の間のみが一車線巾に狭くなり、建物の間の狭い道を抜け出るT字路の見通しの悪さと、短いながらも坂になっている為に、出会い頭の衝突と雨や雪でのスリップ事故が多発していて、トレーニングコースで広い幹線道路へ抜けるこの場所が一番危険でしたね。f:id:shannon-wakky:20150304233701j:plain

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1975年5月に金沢港側に架かる『大野新橋』が完成しても、幹線道路端の『みなと橋』から金沢港岸へ抜ける大野四丁目内の道が分かり難くて狭く、1991年3月に大野川分水路河口の『おおの大橋』が開通するまでT字路の事故は少なくなりませんでした。

なので、『しあわせのかおり』を観てロケ地が「あら、この建屋は、あの角家じゃん!」て、直ぐに分かりましたね。f:id:shannon-wakky:20150304234021j:plainf:id:shannon-wakky:20150304233948j:plain

当時は、地域の利便性や安全性を考えて建物の強制撤去の話も有りましたが、幸せな映画のロケに使用され、『大野湊食堂』が営業を始めくれたので、残されていて本当に良かったと思っています。

以前は饂飩屋だったという記事も読みますが、私的に何度も通っている場所なのですけれど、時間帯が違うのか営業している店舗の記憶は無いです。

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『大野湊食堂』は、大野川分水路を渡って醤油醸造所が多い大野四丁目へ至る『みなと橋』の海側袂に在ります。

大野四丁目は、金沢港が国際港として拡張される前は内灘砂丘南端の粟ヶ崎と陸続きで、湊は河北潟から流れて現在は分水路とされている大野川沿いの、金沢港『いきいき魚市』横に在る船溜まりの漁港だけでしたが、港拡張工事で大野四丁目の北側の砂丘を幅400m近くも削り、川幅拡張と共に浚渫して港口を新たに造成したので、大野四丁目は出島のような島状態になってしまいました。f:id:shannon-wakky:20150304234125j:plainf:id:shannon-wakky:20150304234155j:plainf:id:shannon-wakky:20150304234223j:plain

駐車場は店舗の斜め向かいの小路を30mほど入った左側の空き地です。

他車の出入りに支障になりそうになければ、何処へ駐車しても構いません。

駐車場奥の大野川分水路岸からは向こう岸に醤油醸造所の蔵や煙突が見えますし、見晴らしの良い日は右手の『大野新橋』の彼方に立山連峰がくっきりと見られます。f:id:shannon-wakky:20150304234255j:plainf:id:shannon-wakky:20150304234328j:plain

駐車場へ至る道や表の幹線道路沿いには、藩政時代からの建屋が多く現存していますので、ノスタルジー気分で『大野湊食堂』へ訪れて下さい。

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『大野湊食堂』は協賛する大野醤油協同組合が醤油などを提供し、大野の味をPRする発信拠点としているのですが、折角の ロケ地を使用した店舗は一年間の賃貸契約で、その後は大野町内の別建屋へ移ると取材記事に記されていました。

『しあわせのかおり再生計画』が一年間のみ(2015年10月まで?)なのは、とても残念ですが、PRの発信拠点としてはスペースやロケーションに発展性が無さそうなので、仕様が無いですねぇ。

それでも、話題性が有る限り、現店舗で続けて欲しいと願っています。

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写真は、2009年7月末と2015年2月下旬が混在しています。

店内の写真は許可を得て撮影しています。

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大野四丁目(大野湊? 大野島?)に在る醤油醸造蔵です。

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PS:

浙江省の紹興市へ行き、中華料理を食べて老舗醸造の『紹興老酒』を飲みながら、映画のように運河を眺めたいですね。

紹興酒(シャオシンジョウ)はアルコール度数14~18の褐色の酒で、身体に良い薬酒とされて白酒(バイジョウ:透明でセメダイン臭い)などの強い酒を飲む宴会のラストで良く飲まれています。

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紹興酒は米を原料にする黄酒(ファンジョウ)に分類されますが、大陸の世間一般の飲食店で黄酒と言ってオーダーすると、紹興酒じゃなくて別の酒を持って来ますから要注意です。

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紹興県産の黄酒(紹興酒)20年物(588元/約9000円 2016年10月5日レート)が手に入ったので、中華コースとは成りませんが10月後半の旬に、昆山市の自室で地元産の上海蟹(陽澄湖の中華絨螯蟹)の蟹味噌をシャブリながら一杯遣ります。

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