遥乃陽 diary

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世の中は感動と憂いに満ちている。シックスセンスが欲しい!

WISDOM(アシュラフ・ガファー作)が片隅の壁際へ移設された!(金沢市庁舎前広場)

金沢市が金沢駅から21世紀美術館へ誘う、アートアベニュー計画で実施された「まちなか彫刻作品・国際コンペティション」の第2回(2006年)優秀作品が、アシュラフ・ガファー(Ashraf Gafer).作の『WISDOM』です。

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その、滑らかな漆黒肌の六つ目の頭部を彫刻した『WISDOM』は、金沢市庁舎(金沢市役所)前広場から駐輪場脇の壁際に移されました。

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移設理由は、段差と池が有った広場を賑わい創出のフラットな広場にする為で、最優秀彫刻作品が『障害物』扱いされてしまいました。

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2016年4月~2017年4月の整備工事期間中の仮移設だと思われていたのですが、工事完了後もフラットにされた広場へ戻される事はなく、目立たない片隅の移設場所に置かれたままです。

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作者には移設の了解を得ているそうですが、どんな理由説明をして承認されたのであろう?

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作者のポーランド在住でエジプト人彫刻家のアシュラフ・ガファー氏に立ち会って貰いたかったですね。

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いつまでも邪険に扱うと、サウロンの瞳のようになって『金沢の隠された素顔』の方々に古代ナイルの呪いの眼光を放つかも知れないです。

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『WISDOM』は広々とした白いキャンバスのような庁舎前広場の正面に据えるか、観光資源になりえる場所へ置くべきでしょう。

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広場が改修される以前、『WISDOM』は、庁舎前広場の東南辺の中央に設置されて、その六つの目は広場全体、庁舎前面、庁舎前の広坂通りを見守っていました。

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広坂通りから広場を横切って庁舎や21世紀美術館へ行く時に、漆黒の肌に六つの目の白い眼球と青い虹彩の『WISDOM』は、否が応でも視界に入り、目立っていました。

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それが、広場の改修後も、何も支障が無いと思われる元の場所に戻される事の無い儘、仮置き場だったはずの駐輪場の片隅のに置かれています。

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台座上の高さ155cmの像は、無毛で不吉な黒色の表面の頭部のみ、一つ目の顔面が左右から二つずつ密着して、合計六つの白い眼球の透き通るような青い瞳は180度の視界を持ち、時空を越えて古のエジプトから深く見据えているようです。

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漆黒の頭部全体は、エジプト文明のアヌビス神の壁画のようで、古代アフリカ的な神秘さです。

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この不気味な容姿が、真贋や真実を問うように思われて、作品が視界に入る人達が抱いた畏敬の念を直ぐに恐怖に変えてしまい、避けて通るようにさせたのでしょう。

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ううっ、見られている!
睨まれているかも……。
……疚しいところは、たくさん有ったりして……。
思わず、『ごめんなさい』と謝罪の呟きや、跪き、懺悔の告解をして赦しを請い、犯した全ての罪を浄化しそうになります。

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作品名の『WISDOM』は、『賢明さ』、『知識』、『知恵』、『分別』、『博識』という意味です。

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六つ目、五つ鼻、五つ口、密着した五つの顎と五つの首、一対の耳、一つの頭なので、集合的『賢人』の表現でも有ります。

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なので、金沢市が主催した「まちなか彫刻作品・国際コンペティション」の優秀作品の『賢人』を市役所の自転車置き場の壁際の片隅へ追い遣ってしまった金沢人は、分別の無い浅知恵で乏しい賢明さの愚かな人々になってしまいますね。

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この状態は非常に由々しき事態で、金沢市の見識が国際的芸術観光都市になるに足る資格の有無を問う、大きな問題でしょう。

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金沢市民の一人として、非常に悲しいです。

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『WISDOM』は、ローマ市の嘘を吐くと噛み切る『真実の口』のような、善悪を見極める賢い選択へ導く心眼の象徴になる芸術作品なのです。

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ですから、アシュラフ・ガファー氏に、もう一体製作していただいて、金沢駅東口の鼓門直下に金沢へ来る人達と金沢を去る人達の方の両面へ両面宿儺の様に向いて、邪悪と疫鬼の侵入を険しく拒み、安全と安心の優しさを贈る、そんな象徴像にしましょう。

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