秋の散歩道でシロテンハナムグリが、背高泡立草の黄色い花の中をうろうろと幸せそうにしていました。
コガネムシ科のハナムグリは和名で「花潜:はなむぐり」と書き、英名は「Flower chafer」です。
樹液を好む金属光沢のカナブンもハナムグリの仲間ですが、ハナムグリは光沢無しのマッドカラーで花粉と蜜を食します。
蜂や蝶のように花粉玉を付けて花から花へと移り回るので、草木の受粉に大いに活躍する益虫ですが、
農作物の葉を蝕むコガネムシと共に駆除されてしまうらしく、近年は見掛ける事が少ないです。
色は艶消しの黒と緑と茶で、大抵は白色か黄色の小さな斑点が左右対称に有って質素に御洒落です。
ハナムグリがお気に入りの麒麟草とも呼ばれる背高泡立草の黄色い花は、同じキク科のブタクサと共に花粉症の原因とされて駆除の対象になっていましたが、背高泡立草の花粉には原因となる抗原が含まれない事が分かり、現在は花粉症の原因と見做されていません。