遥乃陽 diary

日々のモノトニィとバラエティ 『遥乃陽 diary』の他に『遥乃陽 blog 』と『遥乃陽 novels 』も有ります

世の中は感動と憂いに満ちている。シックスセンスが欲しい!

高度1万メートルの虹(東支那海上空)

高度1万メートルから千メートルほどの下方に現れた虹で、積乱雲の多い天候に良く見られます。

水平アークや天頂アークでもなくて、良く見られる虹の一部分を切り取ったような形で、水分を多く含んだ雲が霧散する瞬間に見られます。

上空からでは雲に映る搭乗機を中心にして360°の円状に見れる虹のブロッケン現象も、時々見られます。

英語のRainbow(レインボー)は雨の弓の意味でロマンチックな響きを感じます。

古来、中国より伝わった漢字の『虹』は虫偏の通りで、色とりどりに輝く不思議な蟲達が集まって作り出すと信じられていました。

中国語では『虹橋』(ホン・チャウ)と書き、蟲達の輝きがアーチ橋を成すのです。

こんな空の光や色を見たくて、いつもウインドーサイドのシートにしています。

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翼端から雲を引く(Vapour / ヴェイパー)

「スゲエ! 豚が雲を引いた!」と、劇場版アニメ『紅の豚』で空賊『マンマユート団』のボスが、カーチスとの空中戦で捻り込みの好位置に着こうと高速で急旋回するポルコの赤い戦闘飛行艇を見て言った雲は、ヴェイパーです。

香港空港から関西空港へ向かう旅客機が、上昇中の高度五千メートル辺りでバンクした際に、主翼の翼端から雲の筋を引きました。

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これはヴェパー(Vapour)と呼ばれるタイプの飛行機雲で、翼の端で翼下面の空気がバンクにより、通常以上の揚力が生じて更に気圧が低くなった翼上面へと流れ込む断熱膨張で温度を下げ、そして、渦を巻いて流入する水蒸気を凝縮させた水滴が、後方へ引く雲筋として見えるのです。

ズームした写真でも、凝縮した大気が翼端の後ろで渦を巻いていますね。

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急激な翼端の気圧差の発生は、翼をバタ付かせて失速させる原因にもなりますが、電子制御で最良の飛行状態を保つ現代の旅客機は普通に問題有りません。

翼の上下面の気圧差で起きるヴェパーは、飛行中の翼端以外にも着陸時のフラップの作動加減で見られる事が有ります。

レース中のフォーミュラーカー(F1マシン)のウイングにも発生しているので、普通車にも高揚力のウイングを付けて角度を可変できるようにすれば、高速道路の速度100km/h程度でも雲を引くかも知れませんね。

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九萬坊黑壁山(金沢市別所町)

岩壁の祠へ初めて訪れたのは、小学校の高学年での遠足でした。

謂れも何も知らず分からないまま行って、祠や川で走り回って遊んで弁当を食べて帰って来ました。

二度目は金沢市で一番の魔所と知って子供達を連れて祈願に行きました。

帰りに車を運転しながら、丁度、奥の院の裏手の坂道で『そんなに強い力が有るなら、証拠を見せてみな』と、余計な事を呟いたら突然、エンジンが止まって車が停止してしまったのです。

セルモーターは回り、各ゲージは正常値で、ヒューズも全てOK、自分で点検できるところは全てチェックするけれど問題の無さに、途方に暮れる始末でした。

結局、どう仕様も無くてディーラーに連絡すると、愛車は預かり修理となってカーキャリアーに載せられて行ったのです。

修理に出した車は二週後に戻って来て調子良く走るようになったのですが、エンストした原因はメーカーでも分からなくて、エンジンのオーバーホールで正常に動いてくれたと、搬送したメカニックの担当者が言っていました。

気になる修理代は、エンジンという心臓部の故障の原因が不明だったので無償でした。

それ以後、その祟られた不気味さでずっと避けていた黒壁山だったのですが、再起を賭けた一身上の都合で再び友人と祈願に行って来ました。

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今度はちゃんと薬王寺の方に御参りの仕方を教わり、参拝台帳に記帳してから神域へ入りました。

御供え物は御神酒と生卵、御賽銭を入れ、敬いの二拝の御辞儀の後、願いを聞きに来て欲しいと神呼びの三拍手(普通より一拍手多い)を打ち、そして願いを唱えから、感謝と御見送りの一拝の御辞儀をして、無事に祈願を終える事ができました。

謂れでは、中世に加賀を治める富樫氏によって金沢寺が、のちの金沢城本丸の地に建立されて、一向一揆により大阪本願寺配下の金沢御堂と姿を変え、更に前田利家が尾山城を築城する際に、三小牛の九萬坊黒壁山へ移されて、祟り多き魔所とされてしまったそうです。

その地は金沢城の南の方角で、結ぶ線状に瘤や癌の災厄と祟りの封じと、忌みを呪詛する丑の刻詣り地の猿丸太夫を祭る猿丸神社が笠舞町に在って、魔所と無縁ではないと思います。

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九萬坊薬王寺の寺紋は羽団扇で神格は修験者の守護神『天狗』、その開祖は奈良時代に白山信仰を開いた修験道僧の泰澄、その役小角の弟子とされる泰澄が黒壁山で修行をしていた折りに、九万坊権現の現れたの地が奥の院を更に登った黒壁山山頂辺りだそうです。

そこへ至るには岩壁の険しい登り道と密集した藪を通り抜けなければならないので、そのハードさに、まだ行ってはいません。

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九万坊は異形の天狗とされ、たぶん思うに、古代に大陸から海を越えた地とされた福井県から新潟県に辺りまでの越の国に居ついたアーリア人系の末裔の逸れ集団だったのかも知れません。

彼らは古来、金沢城地の辰巳辺りに居を構えていたのですが異形の悪鬼衆と恐れられ、祖庸調の昔に伏見川源流の黒壁の谷へ追い遣られて封じ込まれてしまい、以後、伏見川上流の地は京都の羅刹谷と同じように修羅の地として恐れられていたのでしょう。

そして、悪鬼衆が恐れられたのは人肉を好んで食べる食性だったからで、黒壁山の沢の奥には貝塚ならず人骨の塚などの彼らの暮らした跡が残っていたりするのかもと、とんでもない想像をしてしまいます。

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天空の民宿村(広西省桂林市龍勝県平安壮族梯田観景区)

桂林市近郊の町から大型観光バスに乗って天空の田園で知られる龍勝(ロン・シャン)各族自治県の龍背(ロン・ジイ)・平安壮族梯田(ピン・アン・チュアン・ズー・ティ・ティアン)を目指します。

少数民族の壮族は日本語でチワン族と記述されています。

数時間、山道の登り下りを繰り返して着いたのが、谷底の川原に造られた大型バスが二、三十台ほど停まれる駐車場でした。

ここで大型バスからマイクロバスに乗り換えて対岸の断崖の頂へ向かいます。

対向車と擦れ違えないような狭い道を揺られて着いた頂には、乗降用の駐車場と飲食可能な休息家屋に観景区に入るゲートが有りました。

龍背と書かれたゲートから先はバックパックを背負ってのトレッキング(歩き)です。

山門のようなゲートからは緊急車両や商業車及び工事用車両のみの通行で、一般車両は入れません。

ゲートから数百メートルは狭い道沿いに土産物屋が軒を連ねて、いろいろな民芸品を売っていて見て回るだけでも面白いです。

景観保全の歩行専用の道路ですが、物品納入の小型トラックがしばしばスピードを出して行き来し、観光客の間をスレスレに通過するので安心し切って歩いていると怪我をしてしまいます。

歩くこと一時間余り、ようやく登り道の先の棚田の上に木造ロッジ風の建物が見え出したと思ったら、次々と同じ様な建物が現れて、とうとう天空の民宿村に到着です。

天空の棚田に囲まれる天空の民宿村、その景観に驚愕です。

それは、幻惑ミステリ『夜宵』のカバーイラストに六七質(むなしち)氏が描いた細蟹の町のように複雑怪奇で、沢沿いの両側の斜面に広がる村の中は、まるで立体迷路のような通路が入り組んで、昼間でも帰り道が分からなくなるほどでした。

もしかして、ここをモデルに描いているのかな?

それとも、台湾北部の九份(ジョウ・フェン)の町をモデルにされているのでしょうか?

訪れたのが五月の連休だったので宿泊客はとても多く、夜は夜店だらけの賑やかさを鳴り響く爆竹が煽り、勇壮な民族舞踏の催しに集う人達が流れる土産屋や居酒屋は深夜まで騒がしく営業していました。

日本ならば闇に魑魅魍魎が潜んでいそうなラビリンス・ビレッジですが、そんな雰囲気は微塵も無かったですね。

宿は木造三階または四階建てで、基礎を兼ねる一階はコンクリートか石組みのしっかりした造りです。

農作業用の納屋になる一階は宿泊客の目に触れないようにされていて、二階以上の上階が食堂と宿泊施設及び住まいになっています。

幅が狭くて段数が多い水田の耕作は全て人力のようで、トラクターや耕運機の機械類、それと牛や馬も見掛けませんでした。

野菜は村の中や周囲に栽培されてましたが、それだけでは足りないと思われるので、棚田の視界から外れる場所にも在るのでしょう。

泊まったのは『龍背麓晴賓館』で、賓館(中国語で高級ホテルの意)となっていますが、ホテル形式の民宿ですね。

水洗トイレ、温水シャワー、ベッドが完備された綺麗で清潔な部屋でした。

(亜熱帯の高地ですが、五月初めの朝晩は寒く、八月でも涼しいそうでエアコンは部屋に付いていません)

食事に、竹筒の中へ仕込んだ食材を詰めて蒸し焼きにする郷土料理は、残念ながら注文しませんでしたが、食べた地鶏、山菜、川魚、そして棚田の白米と桂林米粉麺は、とても美味しかったです。

鶏は放し飼いされてますが、川魚は遥々谷底の生け簀まで獲りに行くんでしょうし、そして知らないけれど、龍背の棚田米にはブランド名が有るのでしょう。

この日、外国人は白人を三、四人見掛けましたが、日本人は私一人だけみたいでした。

この平安村のような天空の棚田に囲まれた村は他にも幾つか在るようで、それぞれの少数民族が営んでいます。

辺りの植生は日本と同じで、僅か一泊だけでしたが郷愁の想いと感動の天空の民宿村でした。

機会が有れば再び訪れたいものです。

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天空の棚田(広西省桂林市龍勝県龍背景観区の棚田)

天空の田園(広西省桂林市平安壮族梯田観景区)を歩きました。

中国語の梯田とは棚田の事です。

天空の棚田の開墾は今から八百年ほど昔から始まったそうで、標高は300~1100m、広さは80haらしいです。
早朝は日の出を見るのに西側の棚田を登り、朝食後は東側の棚田を一周して来ました。

高地の植生は殆ど日本と同じで、その草香る懐かしい大気は歩き回る疲れを感じさせません。

展望できる頂に登り、頂上の先端まで耕された見渡す限りの棚田を見ると、潤す水の水源は更に高地に在ると容易に想像できるのですが、いったい何処から供給されて来て、これからも毎年、水量が安定するのだろうかと心配になります。

畦道ほどの幅で細長い田は視界の果てまで上下に連なり、いったいどれくらいの延べ人数と労力が田植えや刈り入れに必要なのか想像ができません。

そして遥か昔に、この高地に移り住んで開墾せねばならなかった民族の苦悩と、水源を探して水路を作り治水を行った知恵と努力に想いを馳せていました。

田畑の耕作は男性の仕事だと聞きましたが、それが人の労力だけなのか、村の様子から飼っている気配を感じなかった牛馬も使うのか、までは訊きそびれました。

青空や真っ白い流れ雲を映して陽光を照り返す銀色の水鏡になった棚田、植えられた苗が伸びて新緑から濃緑に変わる草原のような棚田、朝日や夕陽を浴びて黄金色やオリハルコンのように輝く棚田、雪景色のモノトーンに沈む静寂な棚田、雲海の晴れ間に覗く天空の棚田など、眺めていると季節毎に訪れたくなってしまいます。

少数民族の凝った銀細工の耳飾りにデザイン豊かな衣装は、どれもカラフルでキュート!

農道で擦れ違う民芸品を行商する年配の女性も可愛く見えてしまいます。

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天空の足長おじさん:クモ網ザトウムシ (広西省平安壮族梯田観景区の民宿村にて)

天空の棚田で有名な広西省桂林市龍勝龍背景観区の民宿の石垣にいたザトウムシです。

日本では見掛けないタイプで、ダークな褐色の胴体と多脚にホワイトヘッドは、どことなく魔術ぽくて不気味です。

変わった形の蜘蛛だと思って名前を調べたところ、八本足の形だけ蜘蛛に似ているクモ網のザトウムシという蜘蛛類とは違う虫で、日本学会はダニの仲間に分類していますけれど、近年の分子解析により海外では蠍が入る多脚亜網へ分類するようになったとありました。

要するに蜘蛛とは似て非なる進化の系統も全然違う虫で、巣網も張りません。

ザソウムシは漢字で『座頭虫』と書き、長い足で探るように進む様子から名付けられたそうで、中国名は分かりませんでしたが、英語名は『刈り入れ人夫』(Harvestmen)です。

欧米では一般的に『足長おじさん』(Daddy Longlegs)とブラックジョーク的にも呼ばれているそうですが、。

天空の民宿村に住まう『足長おじさん』を見る限り、捕食で使われる鎌状の足先は大鎌を振って魂を刈るデスのイメージで、『刈り入れ人夫』が似合っていると思いますね。

こんな威圧的で危険感を与えるフォルムなのに毒は無く、攻撃的でも有りません。

人知れず直射日光を避けて粛々と直向に生息する個性的な昆虫です。

写真の個体は、損傷している左側の第二歩脚が痛々しいです。

ザトウムシや蜘蛛は、「頭部・胸部・腹部に分かれて、胸部からは節のある足が3対6本(二対四本もいる)と2対4本の翅(翅無しもいる)を持つ生き物」と定義される昆虫ではなくて、「鳥・獣・両生類・爬虫類・魚介類以外の小動物」、例えば蠍や百足やダンゴムシと同じ蟲の類です。

ザトウムシは古生代のデボン紀から存在して、4億1千万年前の化石が発見されています。

また石炭紀の3億500万年前に菱鉄鉱で覆われて空洞化した全身化石からは、二種類のザトウムシがX線スキャンの画像で3D再現されて、不気味な形態は既に今と変わらない完成形で、現在では一対しかない眼が前面中央と側部に合計四つ有ったと発表されています。

因みに蜘蛛の多くの種類は、眼が八つ以上付いていますね。

そんなザトウムシは、不気味なフォルムと長い脚を使って侵略者のように怪しく動く姿から、アニメのキャラクターデザインの参考にされていて、古くは『J.Qの敵のクモ形ロボット』や近年の『マトリエル』と『釜爺』のモデルになったそうです。

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お台場のガンダムを2013年の師走に見ていた

冬の朝焼けに映える御台場ガンダムです。

なかなかクールな御台場の実寸大ガンダムは全高18m、アニメ『パトレーバー』のイングラムが8m、『エヴァンゲリオン』が新劇場版で80m、『ぼくらの』のジ・アースが500mなので、地上で重火器相手の実戦は、ガンダムとイングラムには無理だろうと、眺めていて感じました。

イングラムは警察用だから、まだ救いは有りますが、ガンダムは軍事兵器として人間並みの瞬発力や運動の柔軟性がないと、現在の超硬度弾芯貫徹弾の命中と貫通力には対抗できなくて、全然使えないと改めて思った次第です。

きっと、APFSDS弾でポコポコと穴を開けられて、APHE弾にはバカンバカンあちこちを吹き飛ばされるでしょう。

それに地上で、ダッシュして、ジャンプして、着地して、などでの加速や衝撃にパイロットは耐えられないでし、不整地だと著しく動きが鈍ると思いますので、やはり宇宙でしか使えないかもです。

と、なると、宇宙の果てしない空間にソロで戦うのは、大海原へ放り出される以上に不安で心細く、しっかりした状況把握とメンタルサポートのバックアップがなされないと、パイロットはパニックに陥ってしまう事でしょう。

それ以前に、地上より遥かに俊敏で過激な加速は、どんな耐Gスーツでも潰される肉体を救えないんじゃないかな。

なら、実戦で使うのに人が乗ってコントロールする必要が有るのかとか、この形で良いのかとか、などなどアニメ的ロマンの根本を失い兼ねない現実的設定を考えてしまうなのは、陳たエンジニアの悲しい業なのでしょうか。

でも、8KのTVを全周全方向に並べた体感シュミレーションゲームはプレイしてみたいですね。

それにしても、御台場のガンダムは「スッゲー、カッケェー」ので、次は辺りの照明を落した深夜に行ってフラッシュを焚き、宇宙空間ぽく撮影しようかと考えています。

フラッシュの光に浮かぶ『水平近くに傾けたア・バオア・クー』とか、『衛星軌道から見た夜の地球』とか、『迫るコロニー』なんて、背後のダイバーシティの壁面に蛍光塗料で描いてくれないかな。

 

ガンダムジェネレーションの、もう一つの主役、人類の真の革新『ニュータイプ』。

空間把握力、物事の認識と理解力、洞察力、などの五感の能力が拡大し、新たに予知能力や意識の共感みたいなシックスセンスが備わり、気遣いと察しの極みのような相互理解ができる優しい進化をする人達。

だけど私は、そんなパッションの無いタイプにはなりたくないです。

やっぱり、無気力化しそうな六感の優しい極みよりも、超能力と魔法が欲しいですね。

パーソナルリアリティーを持ちながらマジックは使えます。

寧ろ、其の方が契約はスムーズですし、パワーもアップするでしょう。

後は、胆力と体力次第かな。

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